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曇り

川上未映子の初期エッセイを読んだ。
数ヶ月ぶりに読む本がこれでいいのだろうかと頭を抱えるくらいには取り乱した。
これは決して悪い意味ではなく、刺激的すぎてである。
川上未映子は長編よりもエッセイが好きで、最近はエッセイばかり読んでいる。

それにしても、それにしても。
久々に初期の川上未映子に触れたせいか、ドキドキが止まらない。
え、いいの?大丈夫?って思わず自身を気遣ってしまうくらいに、ドバドバとこちらの器の大きさなど関係なしに注ぎ込まれる感性の豊かさよ。
ウェブ上や紙面に並ぶ彼女の可愛らしさを脳裏に浮かべては、ポカーンと口が開く。
友人にいたなら、深夜のファミレスでただただああでもないこうでもないと話を聞いていたくなるような。
向かいのアパートから何となしに毎日目に入る景色として眺めていたいような。
何ともむず痒くて愛しくて、受け止めるには大きくて重すぎる感性を持つ人だと思う。

元々、芥川賞作品とはなんとも相性が合わず、というより芥川賞というくらいなんだから私如きに理解されてたまるかというものなのだろうけれど、とにかく面白みがわからず。
しかし彼女の乳と卵だけは度肝を抜かれてしまい、感覚的に自分が女性である故か寄り添えてしまった。
それから、川上未映子という世界がずっと好きである。

結局のところ、よくわかりません。というのも本音で、けれど、よくわかりません。が許されそうな気もする。
結局のところ人それぞれですし、って言ってくれそうな、そんな甘えがある。
何が言いたいかといえば、川上未映子のエッセイを読むたびに私はことごとく打ちのめされてああ生きてる、感情がある、と強く自覚するのだ。
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