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雪-ヒーロー見参

私の特別なヒーローについて書き出したら1,000文字をあっという間に超えてしまったので潔く消した。タイトルは松本大洋作のピンポンから。私には特別なヒーローがいるのだけれど、あまりにも大切すぎてうまく言葉に出来なかったので断念。何故またそんなヒーローについて書こうと思ったかと言うと、久々に連絡が取れたから。しかしまぁ書けない。その人がいたから、昔の私は生きることを諦めなかったといってもいい。きっと思い出が大切すぎると簡単には書けないんだな。久々に連絡を取ったヒーローは相変わらず優しいままで嬉しかった。

 

久々に漫画を読んだ。3月のライオンは5巻くらいまで出ていた時に一度読んだのだけれど、改めて読み返したら涙が溢れて大変だった。ひなたという女の子がイジメにあう描写があるのだけれど、それが見事に自分の経験した記憶と結びついてしまって。どうしてみんな同じ立場なのにいつの間にかヒエラルキーのようなものが出来てしまうんだろう?と悩むひなた。それね、私も当時思ったな。いじめられている子を庇った事によって標的となってしまうのだけれど、見事に自分が経験した事だったので余計に胸に刺さってしまった。けど彼女はボロボロと涙をこぼしながら「自分は間違っていない」と言い切るのです。それを読んだ時に、当時の自分に言ってもらえているようであまりにも胸が苦しくなってひなたみたいに涙がボロボロとこぼれた。まだ傷として心の中で消化しきれていない当時の幼い私がとても喜んで笑った気がしたよ。

あと、主人公の零があまりにも人に頼るということが下手で。自分がいることで逆に何か大切な物を壊してしまうんじゃないかと怯えたりもして孤立しようとしていくのだけれど、もうやめてくれ!ってくらいに気持ちがわかりすぎてあちこちで泣けてしまう。羽海野チカは心理描写が天才的に上手いと思う。それも人間の弱さと、それでも人間はこんなにも諦めないという強さの描写が。所々笑わせにくるし可愛さも溢れる漫画なのに、3月のライオンは胸が苦しくてたまらなくなる。涙が溢れてどうしようもない。こんな大人になりたいという人たちがたくさん出てくる。恐らく作者である羽海野チカという人間はとても繊細で沢山の暗闇と光を繰り返し見つめてきた人なのだろうなと想像した。

 

病名を告げられた昨日から、やけに昔の傷が痛み、当時必死に蓋をして聞こえないふりをしていた自分の声がボロボロと溢れている。苦しんだところで誰に話せばいいのかもわからぬままここまできてしまった部分があるので、弱音は蓋をして無かったことにするという処理の仕方しかしてこなかった。誰かに言うくらいなら虚勢を張って立ち続けよう、走り続けようとしかしてこなかったので。しかしその時その時きちんと向き合って蓋をせずに処理をしないと駄目なのですね。この歳になって溢れ出すってたちが悪いなぁと思う反面、開き直って思いっきり溢れさせようと思っている自分がいる。確実に、これらを受け入れて処理をしないと私は先へは進めないのだろうと思うから。今まで蓋をしてきてしまったそれぞれの時代の私にごめんね。

 

病気を引け目に感じることはないよ、と言ってくれた友人がいた。周りがWindowsだとしたら自分はMacで時折互換性が無いだけだよって。とても素敵な考え方だと思った。そんな友人も深い深い底から這い上がった逞しい人。私も背中を追いたいな。

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