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旅先からあなたへ

タイトルの通り、私は今地元を離れて一泊中です。
寝息と海の波の音が部屋の中で静かに揺れています。
相変わらず眠りに落ちるのが下手な私は置いてけぼりを食らって電気の消された部屋でただ静かにこれを打ち込んでいるわけです。


たくさんのシャケを見ました。
此処はシャケで有名です。
独特の匂いがする店内は何だか変な居心地で、こいつらが襲って来たら私は勝てないなと思いながらシャッターを切りました。
私は海鮮物の匂いがあまり得意では無いので鮮魚センターなどに長居はできないのです。
ただし干物になっていればまだいけるということが今日わかっただけ良かったです。


人形もたくさん飾られていました。
今の時期だけだそうです。
何処のお店も居間にどうぞと張り紙があって、その御宅の仏壇と並んで江戸時代からの人形が飾られていて何だこの世界は…といった感じでした。
とても気に入ったお人形さんは距離があって撮影が出来ませんでした。花嫁人形でした。
とても儚い微笑みを浮かべて俯きがちに白無垢を着ている美しい花嫁人形でした。


温泉には既に2度入ったのですが私は温泉に行くたびにクラクラします。
熱さにではなく、人間の体にです。
普段どれだけ着飾ってお化粧をしていても、お風呂で身に付けるものは何もなく裸体です。
それがズラズラと並んでいる。
どれも曲線が違うものがズラズラと…。
同じ裸体は一つとしてないわけで。
目眩がしそうになります。
そんな私ももちろん裸体な訳ですが、自分の裸体には無頓着にただただ愕然とします。
「異世界だ…」と本気で思います。
大浴場にいる時ほど女性が怖いと思う瞬間は無いかもしれません。
老いも若きもズラリと裸体で闊歩しているあの空間の異世界さ。
そんなわけで私は今日もクラクラしてしまいました。
恐らく濃度が高く感じられてしまうのだと思います。女性の濃度。本能的な姿。
お化粧やファッションという武器も身につけずに闊歩するその姿。
飾り気のない表情。あまりに生々しくていけないのだと思います。
そして自分が同じ体の持ち主だということに何処か変な恐怖心を抱いてしまうのです。
あ、因みに温泉は大好きです。大好きなのです。ただ、いつも圧倒されてクラクラしてしまうというお話です。
あと、傷痕だらけの汚い体をしている自分が何だか馬鹿馬鹿しくて嫌になりますね。汚いなぁと思います。

旅先で布団に入ると何処か心細くなってしまうのは何ででしょうね。
他人の寝息が聞こえると余計心細く物悲しくなってしまうのは何故でしょう。
孤独だということがあまりにも重々しく心にのしかかってきていけないですね。
心を開くのが上手かったらそんな風には思わないのだろうか?と考えてみたけれどそれも何か違う気がします。


今日の日本海はとても穏やかで平和でした。


あ、そうそう。
「いい子ぶるのやめたほうがいいです!」と大切な友人に叱られました。
私これ言われるの2度目なんですね。
担当医に初診で「僕の前ではいい子ぶらなくていいですから」と一発で私の弱点を見抜かれて以来です。
私は人前で無意識にいい子ぶるのが癖です。
死ぬよりも前にまずはこれをどうにかしてみたら何か変わるのかなってほんの少し思いました。

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